仕事を任せられる幹部がいない社長の次の一手(前編)

2018.12.07
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「自分の仕事を任せられる幹部が育っていない」というのは中小企業の社長の多くに共通する悩みです。

何でも自分で決め、自分でやっています。

有能な社長であれば、幹部に任せるより自分で全て決めた方が正しくスピーディーな判断ができるので、ワンマン経営は効率の良い経営スタイルと言えます。

しかしこのスタイルにはいずれ限界が来ます。

社員50人で限界が来る社長、
100人で限界が来る社長、
1000人でもいける社長。

人それぞれではありますが、ワンマンスタイルには必ず限界が訪れ、それは企業がもう一段大きく成長できるか否かの転機でもあります。

限界が訪れた時に、あなたはどんな一手を打ちますか?

社長と幹部の力量の差は社長が思う以上に大きい

社長は幹部に対して、

  • もっと経営者目線を持ってほしい
  • 自分のような意思決定ができるようになってほしい
  • 商売センスを身に着けてほしい

などを願います。

しかしその差はなかなか埋まりません。

埋まらないどころか、差はもっと開いていきます。

なぜなら社長には日々の仕事を通じて新しい情報や刺激がバンバン入り、日々成長しているからです。

社長の1日の仕事例を見てみましょう。

  • 仕入れ先から新しい技術の売り込み
  • 銀行と借入の交渉
  • 大口顧客との商談
  • 新たな工場建設のフィジビリ確認
  • 子会社の幹部人事の決裁
  • 決算進捗の報告
  • 業界トップ同士の会合
  • 採用最終面接

たった1日の中に、マクロからミクロ、営業から技術・財務、様々な情報が入り、様々な人と会います。

経営全体を考えて判断する高度な実地訓練を毎日受けているようなもので、着実にパワーアップしていきます。

一方で幹部の仕事の大半はミクロです。

日々のオペレーションを確実に回すことに時間をとられ、様々な相談やトラブルに対処しているうちに一日が終わります。

見ている事業の時間軸が短いです。

会社全体を俯瞰する余裕はなかなかありません。

結果として、社長の経験値や感覚は日に日に研ぎ澄まされる一方、幹部は伸びシロが限られ、両者の差がますます開きます。

社長と幹部ではそもそも覚悟が違う

中小企業の社長はオーナー社長が多いです。

オーナー社長は自らリスクをとって事業を立ち上げた人です。

能力、商売センス、覚悟、しぶとさが一般の人の遥か上をいっています。

しかもオーナー社長には基本的に転職という選択肢はなく、何が何でも自分の会社を成功させるしかありません。

それと比べて、経営幹部は通常普通の会社員です。

優秀だったので幹部に登用されたとはいえ、会社の成功に賭ける思いは社長とは相当な差があります。

株式を保有していなければ、会社が成功しても大きなリターンはありません。失敗しても損もありません。

社長と幹部は一見近いレベルに見えますが、実際の実力差や思いの差は、幹部と一般社員の差の何倍もあると言えます。

社長が仕事を任せられる幹部が育たない本当の理由

2つの観点についてふれました。

  • 社長と幹部の力量の差は日に日に開いていく
  • そもそも社長と幹部の覚悟が違う

社長が自分の仕事を任せられる経営者人材を育成するためには、まずこの2つの事実を深く理解することが出発点だと思います。

そもそもの立場、やっている仕事が経営者と幹部では大きく異なります。

でありながら、幹部に経営者同等の目線やスキルを求めても、ないのもねだりにすぎません。

日々最前線で戦っている社長が、幹部に対して「早く自分のように育って欲しい」と思う気持ちはよく分かります。

しかしその気持ちは思うだけではかないません。具体的な方法が必要です。

私が存じ上げる中小企業の社長を今一人一人思い浮かべていますが、社長と同レベルの幹部がいるケースはあまり見たことがありません。

中から経営者人材を育てるのは本当に容易ならぬことです。

しかし、”あまり見たことない”だけであって、ゼロでもありません。

次回のブログ(後編)では、社長が仕事を任せられる幹部を作るにはどうしたらよいか? を取り上げます。

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筆者紹介

竹居淳一
株式会社SUSUME 代表取締役

竹居淳一

中小ベンチャー企業が「人と組織の力を最大化して持続的に発展」できるよう、人材育成・組織開発のコンサルティング、トレーニング、人材育成プログラムなどを提供しています。

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