【上司・先輩へ】 新入社員の指導 で大切な「8つの姿勢」

2021.04.22

4月も後半にさしかかってきました。

新入社員が入った会社では、最初の研修を終え、徐々に業務を覚え始めたり、早い会社では既に現場配属になっている頃でしょう。

 
新社会人を預かる組織には大きな責任が伴います。

なぜなら、最初の数年間は彼らの「仕事への姿勢」が決まる、とても大事な時期だからです。

仕事が楽しいと思えるか、はたまた単にやらされ感で受け身の社員に育ってしまうか?

最初に入った会社での仕事の習慣や考え方は一生ついてまわることになります。
 

一方、上司や先輩にとっては、新人を迎え、フレッシュな気持ちで自分自身を改めるチャンスでもあります。

今週のブログでは、新人をどう指導するかではなく「上司や先輩は新人にどんな姿を見せたらよいか」という観点でお伝えします。

 

新入社員の指導 は自分を振り返る機会

 
新入社員が入ると職場にいい緊張感やフレッシュな雰囲気がみなぎります。

それは同時に自分を省みる機会にもなります。
 

  • 上司・先輩として恥ずかしくない仕事ができているか
  • 新人に指導していることを自分自身できているか
  • 新人を幻滅させていないか

 
これらについて自分を振り返り、時に戒めるチャンスです。

もし職場の上司・先輩が嫌々仕事をしていたら、新人は「仕事ってそんなものか・・・」と思ってしまいます。

先輩が他人の文句ばかり言っていたら、その悪い癖が新人にも伝播します。

新人を迎える責任を受け止めて、自分自身の仕事ぶりを変えていきましょう。

 

新入社員の指導 で大切な「8つの姿勢」

新入社員の指導

 
では、新入社員にはどのような姿を見せたらいいでしょうか?

ベテランの方ほど納得されると思いますが、仕事で一番難しいのは基本的な事をしっかりやり続けることです。

知識やスキルは後からでもなんとかなりますが、基本的な仕事の姿勢は新人の時にしっかり習慣化しなければなりません。

だからこそ、一生大事になること、かつベーシックなことを新人にしっかり態度で示していきましょう。

大切な基本の「8つの姿勢」について詳しく見ていきます。

 

規律正しく仕事をする

 
ビジネスパーソンに一生ついてまわる基礎スキルです。

  • 挨拶をしっかりする
  • 遅刻をしない
  • 約束を守る
  • 決めたことはきちんとやる
     

その良い見本を態度で示しましょう。

 

お客様を大事にする

 
給料は会社からではなく、お客様から出ています。

お客様に価値を提供し、その結果として頂いている対価であることをしっかり認識し、お客様に真摯に向き合い、お客様を大事にする姿勢を見せましょう。

お客様への文句や悪口は最悪の教材です。

 

フォアザチーム

 
仕事は個人プレーではなく組織で進めるものです。

よって、上司や先輩がお互い協力し合って、同じ目的に向かって積み重ねていくプロセスが最高の教材になります。

「同僚の悪口や隣の部署の悪口を言っている姿はとても格好悪い」ということを自覚すべきです。

 

コミュニケーションをしっかりとる

 
コミュニケーションは一生ついてまわる問題です。

仕事で意思疎通が上手くいかなかったり、お互いの誤解から揉め事が生じたり。

だからこそ、下記のようにしっかりコミュニケーションをとる姿勢を示しましょう。
 

  • 分からないこと、曖昧なことがあれば、放置せず確認する
  • お互いの人となりを理解し合う
  • 雑談も含めて会話、交流を大事にする
  • 報連相など相手が仕事しやすいように適宜情報を提供する
  • 議事録やメモは他の人が見て理解しやすいように作成する

 
新人とは雑談から仕事の話まで、なるべくたくさんコミュニケーションをとり、お互いを理解していく姿勢が大事です。

 

チャレンジする姿勢

 
先輩たちが「それは無理です」、「それはできません」、「どうせ無理でしょ」なんて会話をしていたら、新人にチャレンジ精神が養われません。

できない理由を探す癖がついてしまいます。

難しい仕事にチャレンジし、一見できそうもない目標を何とか実現しようと取り組む姿勢があれば、新人もそれを学ぼうとします。

 

生産性の意識

 
生産性という言葉は新人には少し難しいですが、これも仕事をする上でとても大切な要素です。

余計なお金を使わず、時間を無駄にせず仕事をすれば生産性は上がります。

会社の備品の使い方、誰もいない部屋の電気の消灯、経費の使い方などの細かいこだわりが、新人には良い学びとなります。

だらだら残業や無駄な会議はもってのほか。

集中して仕事して、メリハリあるリズムを見せましょう。

 

学ぶ姿勢

 
今の変化の激しい時代においては、経験ある人材ですら、分からないこと、新たに学ばなければ対応できないことだらけです。

新しい知識や技術を敬遠したり、他人任せにしたりせず、自ら果敢に学ぶ姿勢を示しましょう。

社会人になってからも常に学びが求められることを、新人は必ずしも認識していません。

上司や先輩が年次に関係なく学ぶ姿を見れば、新人に良い気づきと習慣をもたらすはずです。

 

仕事の面白さを語る

 
上司・先輩が新人に伝えるべきことの中で一番大切なのはこれだと思います。
 

「あなたにとって仕事とは?」と新人に聞かれた時に、どう答えますか?
 

  • 「生活のために働かざるを得ないよね。宝くじでも当ててさっさと引退したいよ」
  • 「サラリーマンは気楽な稼業だから、ほどほどやって、そこそこ給料もらって、ちゃんと生活できればいいんだよ」
  • 「仕事を通じて人の役に立ち、人に感謝されるのが仕事の醍醐味だよ」
  • 「一人では成し遂げられない大きな目的に向かって、チームで努力していくのが好き。達成した時の充実感は何物にも代えがたいよ」
     

人によって答えは様々ですが、働く意義とか自分自身のやりがいを語れる先輩であって欲しいものです。

今の時代、それなりにお金を稼ぐ手段はあります。あえて会社に入って、ストレスやプレッシャーも感じながら、それでも仕事を頑張る理由がないと、人は頑張り切れません。

働く喜び、やりがいを上司や先輩が伝えることができたら、それは新人にとって大きな財産であり原動力になります。

 

新入社員の指導 まとめ

 
新入社員の加入は組織に緊張感とフレッシュな気持ちをもたらすよいタイミングです。

新人のうちに良い仕事の習慣を身に着けられれば、彼らには長きにわたって通用する仕事の競争力が養われていきます。

上司や先輩はその責任と影響力をかみしめて、新人に良き姿勢を見せていきましょう。

 

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筆者紹介

株式会社SUSUME 代表取締役

竹居淳一

「人と組織が強みと言える会社づくり」を支援しています。人事の領域は年々複雑化、高度化していますが、中小企業で実践可能な視点から人材育成や組織づくりのコツを発信しています。 採用、育成、定着化、評価、組織開発、労務などの一連の領域を分断することなく、全体最適の解決策と実行が強みです。

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