世の中には成長企業がある一方、そうではない会社もたくさんあります。
成長していなくとも、お客様がいるということは社会から必要とされている証であり、社会の役割の一端を担う立派な会社と言えます。
しかし、社会から必要されているからと言って「未来にわたって成長しなくてもいい」というわけではありません。
今回のブログでは、企業が成長を目指すべき理由を幾つかの観点からお伝えします。
理由1「社員が成長し事業の質が上がる」
企業が成長するとどの様なメリットがあるでしょうか?
(ここでいう成長は必ずしも売上拡大に限らず、事業の質を進化成長させることも含みます。)
例えばこのようなことです。
- 新しい仕事が生まれる
- 新たなポジションが生まれる
- (未知の業務が出てくるので)仕事がチャレンジングなものになる
- 変化や改善に向けて必死に頭を使う
- 更にいいサービスを提供でき顧客に感謝される
- (収益性向上等により)豊かになる
成長しない会社では、社員が1年後も2年後もほとんどど変わらない仕事をしています。
若い人材を抜擢しようにも、ポジションが空かない限り採用できません。
チャレンジングな仕事をさせたくても、現状維持の仕事ばかりでは与えることができません。
給料も上げようがないため、成長しない会社にいる人材は死蔵在庫のようになっていきます。
このような状態は働く社員にとって幸せと言えるでしょうか?
一方、成長する会社では、新しい仕事が生まれ人手が不足するので、抜擢、昇進、部署異動などのチャンスが俄然広がります。
また事業の規模が大きくなり、サービスの質を高めていく過程で社員は徹底的に知恵を出さなければならないので、さらに一人一人が成長していきます。
理由2「人材は社会の貴重な共有財産」
次の理由は企業の社会的責任の部分です。
かつて資源のない日本は加工貿易を軸に世界有数の経済大国になりました。
その背景には高い教育を受けた質の高い人材がいました。
今や製造業の従事者はかなり減りましたが、今後の経済を牽引するサービス業もIT産業も、競争力の根幹は人材です。
若者の数が減少する日本においてはとりわけ1人の存在が貴重です。
成長を目指さず人材を死蔵在庫にしてしまう会社は、大切な資源を無駄遣いしているようなものです。
いかに1人1人を大きく伸ばし育てていくかは、企業の競争力、ひいては社会の競争力に直結します。
理由3「現状維持は後退の始まり」
「現状維持は後退の始まり」という松下幸之助さんの有名な言葉があります。
『人間、ともすれば変わることにおそれを持ち、変えることに不安を持つ。しかし、すべてのものが刻々に動き、一瞬一瞬にその姿を変えつつあるこの世の中。
「うまくいっているのだから十分だ」と考えて、現状に安んずることは、即、退歩につながる。
今日より明日、明日より明後日と、日に新たな改善を心がけたい』
ファーストリテイリング代表取締役の柳井さんは「成長しない限り存在意義はない」とおっしゃっています。
非常に厳しい言葉ですが、深い真実を伝えていますよね。
まとめ
成長痛という言葉があるように、成長は楽ではありません。
よって社員の中には「なぜ会社は成長する必要があるのですか?」と思っている人もいることでしょう。
あなたならどう説明しますか?
成長はそれ自体が目的ではありません。
しかし、成長を目指さない企業において最も不幸になるのは、実は社員です。
企業の存在意義は、顧客への価値の提供と、働く社員および関係者の幸せであると言えます。 利益はその結果です。
社員がずっと幸せであるためには社員の成長が必要です。
だからこそ企業は「停滞」が許されず、「成長」を目指すのです。
未来にわたって永続していくためにも、社員の幸せのためにも、企業は成長を目指さなければならないのが宿命なのです。
こちらの記事もおすすめです。