チームビルド の重要性
当たり前ですが、良いチームは良い成果を生み出します。
頭では分かっているものの、良いチームを作るって実際はなかなか難しいですよね。
チームの中には協力的でない人や決めごとを守らない人がいたり、時には口論が勃発したりと、チームにはたくさんのややこしいことが起こります。
チーム内の人間関係が良好であっても、大事な情報共有が滞ったり、情熱に欠けていたりすることもあります。
本当に良いチームとは、高い目標に向かって共に協力しながら、お互い理解し合い、高め合い、時には厳しい指摘もし合いながら成長していく組織です。
良いチームを作るには適切なチームビルディング施策が必要ですが、多くのマネージャーに置き去りにされがちなものこそチームビルディングです。
今週と来週のブログにわたって、マネージャーが見落としがちなチームビルディングについて「前編」「後編」でお伝えします。
前編ではチームビルディングに取り組むべきタイミングについて、後編では具体的なアプローチについてご紹介します。
チームビルディングの重要性を再確認し良いチームを築くためのヒントを共有していきますので、ぜひご覧ください。
目次
チームビルディングとは
チームビルディングとは「良いチーム」を作るためのさまざまな活動です。
チーム作りのためのワークやプログラム、研修などのオフサイト的な活動もあれば、日々の業務を通じた取り組みも含みます。
では「良いチーム」とは一体どんなチームでしょうか?
強いラグビーチームを想像してみてください。
彼らは勝利という明確な目標に向けて1人1人が明確な役割を持ちながら、試合の展開に応じてお互いにサポートし合います。
試合中に上手くいかない時はお互いしっかり意思疎通して対策を話し合います。
日常的には1人1人が自分に厳しい鍛錬を課しつつ、チームトレーニングで連携を深め、戦術の精度を向上させています。
そして何より、彼らはチーム全体で勝利を追求する情熱を共有し合っています。
ビジネスにおける良いチームも同様です。
良いチームの要素
■ チームの明確な目標がある
■ 個々の役割が明確である
■ 目標に向けてお互いが(時には自分の役割を超えて)協力し合っている
■ コミュニケーションをしっかりとっている
■ 上手くいかない時は密に意思疎通して対策を練る
■ 自ら学びチャレンジし、自己の能力を高めている
■ 皆が目標実現に向けた強い意志・熱意をもっている
こうした要素が揃った良いチームを作るための活動全体が「チームビルディング」です。
チームビルディングはどんな時に必要か?
組織のマネジメントを担う者は、常に自分のチームが良い状態にあるか否かを感知しておく必要があります。
組織は常に順調とは限りませんので「今こそチームビルディングをやるべき!」というタイミングが存在します。
マネージャーはそのタイミングを逃すことなく、何らかの活動を推進しなければなりません
そのタイミングとは次のような時です。
■ 組織構成が変化した時
■ 「おやっ?」という良くない兆候がある時
■ 明らかに問題が生じている時
ではそれぞれ詳しく見ていきましょう。
組織構成が変化した時
新しいチーム
新たな部署ができた時、新プロジェクトが発足してメンバーが集まった時、M&A等で全く別組織が融合して新しいチームになった時などは、メンバー同士がお互いのことを知らず不安にさいなまれているタイミングなので、チームビルディングが不可欠です。
新しいメンバーの加入
新規採用等で部署に新しいメンバーが加入した時は既存メンバーと新メンバーの間に壁ができがちなので、チームビルディングが必要です。
特に複数のメンバーが一気に加わった時は最も重要な課題となります。
上司が変わった時
新しい上司が着任した時も同様です。
前の上司のやり方に慣れている状態から新上司のやり方に移行する過程では、さまざまなストレスや違和感が発生するので、チームビルディングが欠かせません。
「おやっ?」という良くない兆候がある時
「その話、聞いてません」
部署メンバー間で「その話、聞いてません」「知りませんでした」という情報共有不足が多発するときがあります。
メンバー間の連携やお互いサポートし合おうという意識が薄れている時なので、何らかの対策が必要です。
業務の重複や漏れ
同じチーム内でなぜか2人が全く同じ仕事を進めていたり、やるべき仕事があるのにお見合い状態になって進まない場合も、チーム内連携や相互コミュニケーションが不足している時なので、チームビルディングが必要です。
会話不足
皆が業務に追われ忙しいが故に、お互いの会話が減ってしまったり、雑談が全くなくなっている時も同様です。
方向性のズレ
期初に方針を定めたもののその後の変化の中で個々人の解釈が変わってしまい、お互いの目指す方向性にズレを感じる時は、チームの意志を同じベクトルに合わせるためのチューニングが必要です。
明らかに問題が生じている時
問題が発生しているのに誰も声をあげない
明らかに上手くいっていなかったり、はっきりと問題が生じているにもかかわらず、誰もそれに対して声をあげたり、相談して何とかしようという動きがない時は、チームはかなり弱っていると言えます。
規律の乱れ
チームで決めたルールが守られなくなったり、おざなりになる時があります。
例
毎週末提出と決めた報告書類を出さなくなる
会議への遅刻が当たり前になる
やると決めた朝礼をやらなくなる など
これらはメンバーの気持ちが緩んでいたり、責任感が薄れていたり、何か諦めの気持ちが出ている時です。
このままいくとどんどんチーム状態は悪くなるので、チームビルディングで再構築する必要があります。
離職増加・不平不満の増加
会社の方針やチームの方針への納得感がなかったり、人間関係がよくない時、情報の流れが滞っている時などは離職者が出たり、不平不満の声が増えがちです。
色々な問題が関係していますが、チームビルディングで改善できる余地も多々あるので、原因を見極めた上で何らかの打ち手が必要です。
組織内の分断・対立
不平不満同様にいくつかの問題がこじれると組織内の分断や対立が生じかねません。チームビルディングによる改善が必要です。
ハラスメントの発生
ハラスメントの発生は問題を起こす人の個人的事由もありますが、そもそも組織内の関係性の悪化、相互理解・相互信頼の不足、過度なプレッシャーなどが関係しているものです。
まとめ
以上、チームビルディングが必要となるタイミングの例を見てきました。
チームは生き物なので、好循環で上手くいくときもあれば、油断しているとあっという間に活力を失っていくこともあります。
マネージャーは上記のような兆候を感じたら、何らかのチームビルディングを実施する必要があります。
次回のブログでは、具体的なチームビルディングのやり方について説明します。
難しいものではなくマネージャーなら誰でもできるものをお伝えしたいと思います。
チームビルディングを通じてチームの結束力とパフォーマンスを向上させていきましょう。次回もお楽しみに!
後編はこちら