「 ストックオプション制度 」で後悔しないベンチャー転職の心構え

2018.04.05
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時々 ストックオプション制度 に絡む転職相談を受けることがあります。

上場前の成長ベンチャーに入って、ストックオプションをもらい、将来上場したら億万長者・・・誰しも夢が膨らみますよね。

是非その幸運にあやかりたいと思いますが、現実はそう簡単にシナリオ通りには行きません。

創業メンバー以外、後から入社する人がストックオプションで大金を手にできるか否かはほとんど運次第。

よって、ストックオプションがあってもなくても、「自分にとって魅力的な会社が否か」で判断し、ストックオプションはプラスαの要素と考えましょう。

 

ストックオプション制度 よりも大切なこと

 
転職する時に大切なのは、その会社でどんな仕事を担い、どのような成長機会が得られ、将来どのような可能性が広がるかということです。

事業内容に大して興味が持てないのに、ストックオプションがたくさんもらえるという理由で転職を決めると、数年後にその会社が上場できなくなった時に後悔しかねません。

先日話をした方はまさにそのパターンでした。

 

3年前、28歳の時にあるベンチャー企業に入社。
 

給料は前職より下がるけどストックオプションをもらえるのが魅力で入社しました。

入社前の面接で、順調に上場して株価が上がれば1億円も夢じゃないと言われ、興奮を覚えたそうです。

入社後1年目は業績好調で、社内も上場に向けて活気にあふれていました。

 
ところが2年目位から業績が停滞し始めました。

上場に向けた事業計画を大きく下回るようになり、社内のムードも悪化し、退職する社員も増え始めました。

彼は既に入社して3年経ち、今まさに会社を辞めるか残るか迷っています。

 

前にも後ろにも進めないキャリアのデッドロック

ストックオプション制度

 
彼の会社の現状を冷静に見ると数年内の上場の可能性はなく、事業を再構築する段階です。

彼自身の社内での評価は高いようですが、このまま残ってもストックオプションで稼げる可能性は当面ありません。

もっと厄介なのは、彼はストックオプションが最大の理由で入社したので、自分の3年間は何だったんだろうと後悔していることです。

この状態で転職活動しても、面接で良い評価を得られないでしょう。

 
会社は確かに上場は難しそうですが、まだ事業を立て直せる可能性は十分あり、今が正念場。

ここで会社を支えて業績回復させれば、彼にとって本当は大きな自信になります。

しかし今の会社に入った事を後悔しているくらいなので、この選択肢もとれません。

結局、前にも後ろにも進めない状態になっています。

 

ストックオプション制度 が運次第である理由

 
彼は、ストックオプションに引きずられ過ぎてしまった事例です。

成長途上の会社に入社してストックオプションをもらい、最終的に上場してドカンと稼げるか否かは、本人の実力よりも運の要素が圧倒的に強く、自分ではコントロールできないものと割り切るべきです。

何がコントロールできないかと言うと、このようなことです。
 

  • 入社する時期により、ストックオプションで行使する株価が全然異なる。自分よりわずか半年前に入社した人の取得株価が断然安く、将来手にする額が大きく違ったりする
     
  • 上場の時期は、会社の業績だけでなく経済環境や株式市場など様々な要因で決まるので、期待した時期に上場できるとは限らない
     
  • 上場後の株価は、会社の実力だけでなくマーケット環境や思惑などで大きく動くため、自分達ではコントロールしようがない
     
  • ストックオプションで手にした株は上場してもすぐには売却できない。売却できる頃に株価が大きく下がりがっかりする場合もあれば、上がってホクホクの場合もある
     
  • そもそも会社が上場できるか否か、自分だけではいかんともしがたい

 

仕事選びは自分の軸が大切

 
ある知人は、勤めていたベンチャー企業でストックオプションをもらい、順調に上場しましたが、株を売却できる時期が来る前に会社を辞めてしまいました。

残れば数千万円を手にできたのに、あえて外に飛び出しました。

彼の仕事の第一の目的はお金ではなく、自分にとってチャレンジングな環境に身をおくこと。

上場した元の会社の仕事が面白くなくなったため、お金のためにずるずる残って過ごすよりも、成長の機会を選びました。

どちらを選ぶもその人の人生。

選択は人それぞれでいいですが、ストックオプションとお金に縛られ過ぎて転職の判断を誤ったり、キャリアを浪費しないよう、自分の軸をしっかり持つことが大切ですね。

 

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筆者紹介

竹居淳一
株式会社SUSUME 代表取締役

竹居淳一

中小ベンチャー企業が「人と組織の力を最大化して持続的に発展」できるよう、人材育成・組織開発のコンサルティング、トレーニング、人材育成プログラムなどを提供しています。

筆者プロフィール詳細