会議運営 に欠かせない「4人のキャラクター」とは?会議活性化のコツ

2022.09.02

あなたの周りに、ストレスのたまる会議はありませんか?
 

言いたいことを言えない会議

目的が見えない会議

結論が出ない会議

事実に基づかない根性論の会議

 
…などなど、世の中にはその場にいるだけで辛くなるような会議がたくさんあります。
 

以前のブログで、会議におけるファシリテーターの担う役割についてお伝えしました。
 

 
本日のブログでは、役割の視点とは別に、会議の参加メンバーとしてどのような人材がいると会議の質が上がるか?という視点で、4つの不可欠なキャラクターについてお伝えします。

 

同調的な会議ではよい結論が得られない

 
同じようなタイプばかりが集まる会議は物事の見方が一面的になり、よい結論にいたりません。
 

例えば「成果を上げるには気持ちが何より大事!」という考え方の部長がいて、会議に同席する部下も皆そのようなタイプの場合

「今月の目標にかなり出遅れているけど、皆 ”絶対達成”の気持ちで今週も頑張ろう!」という精神論の結論で終わりがちです。

そして1週間が経っても思うような成果が出ないと、翌週の会議でも再び同じ結論が出て、毎週それを繰り返す・・・
 

このような状況になりかねません。

 

会議には4つのキャラクターを揃えよう

 
よい会議にするには、会議参加者の中に下記の4つのキャラクターを揃えましょう。
 

①絶対達成!キャラ

②クリティカル思考キャラ

③異能キャラ

④マイペース愛されキャラ
 

それぞれのキャラクターの特徴とメリットを詳しく見ていきましょう。

 

会議運営 に欠かせない4つのキャラクターの特徴とメリット

 

①絶対達成!キャラ

絶対達成!キャラ

 
①「絶対達成!キャラ」は成果を出すことに対する気持ちが強く、どんな時も前向きに突き進んでいけるタイプです。

いわゆる熱い人、気合系です。
 

このタイプがいるおかげで、会議がピシッとしまります。高い目標を諦めずそこに向かっていく前提で、どうしたらいいか?という議論になります。

もし①のタイプがいないと、「そもそもこの目標が高すぎるから」とか「やっても今からでは手遅れでしょ」といったネガティブ会話にずるずる引っ張られ、それをポジティブに引き戻す人がいません。

 

②クリティカル思考キャラ

クリティカル思考キャラ

 
②「クリティカル思考キャラ」は冷静に状況を判断し、合理的な意見を言える人です。

少し冷めている面もありますが、賢く現実を直視できる人。論理派、分析タイプです。
 

冷静な②のタイプがいると、根性論に偏った議論に対して、データを提示することで客観的な分析にもとづく議論が可能となります。

高い目標を掲げるのは悪いことではありませんが、その根拠や目標に向けてどのようなステップを刻んでいくかは、冷静に合理的に考える必要があるので、そのような場面では②のキャラが欠かせません。

②のタイプがいないと、気持ち先行の議論に陥り、有効な施策を打ち出せなくなってしまいます。

 

③異能キャラ

 

③「異能キャラ」は独特の視点や考えをもっており、他の人が思いつかないアイディアや意見を出すタイプです。

いい意味での変わり者タイプです。
 

このタイプは思考を開放し、新たな気づきを与えてくれるので、狭い議論に終始したり、結論を急ぎすぎている時に、新たな可能性や拡がりが出ます。

時には突拍子もない意見を言うかもしれませんが、皆がその意見を理解しようとすることで、思考領域が広がり衆知を集めた会議が可能になります。

 

④マイペース愛されキャラ

 

④「マイペース愛されキャラ」は仕事に前向きではあるけど、それを前面に打ち出すわけではなく、傍からみるとマイペースな人。

マイペース過ぎてたまに上司に怒られたりしますが、性格が柔和で少し天然も入っていたりして皆に好かれる人気者。皆の心のオアシスのような存在です。
 

会議ではゴールに向けて厳しい議論が交わされ、知的格闘を重ね、今後に向けて有効な結論を導き出さねばなりません。
プレッシャーがかかり、覚悟を迫られる瞬間もあります。

そういう真剣勝負の場であるからこそ、ちょっとした笑いや間も大事です。
空気が張り詰めて参加メンバーの顔にが険しくなってきた時こそ、ふと場の緊張が和らぐ瞬間も大事です。

厳しい仕事であっても、一緒に戦う仲間がいると感じられたり、大変なのは自分だけではないと思えれば、ぎりぎりで踏ん張ることもできます。

プレッシャーにも動じず、マイペースの人がいると、何だか安心するというか、勇気づけられることもあります。

 

会議のファシリテーターは①~④のキャラクターを有効活用する

 
会議のファシリテーターは、①〜④のキャラクターを議論の展開に応じてうまく活用するといいですね。
 

①の熱いタイプに先頭に立ってもらい目標を定め、根性論に偏り過ぎたら②の分析タイプを当てて、冷静・客観的な意見を引き出します。

すんなり結論に行き過ぎた時は③の変わり者タイプに意見を求めると、誰も気づかなかった視点で意見を出してくれます。

議論が緊張してきたら、④の愛されキャラに話を振り、場を緩和させるメリハリも有効です。

 

会議運営 では自分自身で①~④を意識する

 
会議の主催者であるマネージャーは、時には自分自身が①~④を演じることも必要です。

参加メンバーの中に①~④のキャラが存在するとは限らないので、自ら①~④それぞれのタイプの顔を使い分けながら、会議を適切な方向に導く努力が欠かせません。

マネージャー自身が典型的な①のタイプで他のタイプを演じるのは苦手と自認しているならば、参加メンバーの誰かに「あなたに②の役割を期待しているから、ぜひ会議で②の観点から私に異論、反論を出して欲しい」とあらかじめ伝えておくのもいい方法です。

 

まとめ

 
会議を有効な場にするには、参加メンバーの中に4つのキャラクターがいるのが望ましいです。
 

①絶対達成!キャラ

②クリティカル思考キャラ

③異能キャラ

④マイペース愛されキャラ

 
高い目標に向けて対策を真剣に議論する場であるためには、①②③の視点がぶつかり合いながら議論が進み、時に場を和らげる役割として④が出てくる構図が理想的です。

この①~④のキャラクターは会議に限らず、「組織の中に必要な存在」とも言えます。
 

会議運営

 

日々変わりゆくビジネス環境の中で組織が発展していくためには、金太郎飴の組織ではなく、色んなキャラクターがいて、化学反応を起こすことが重要です。

それが、簡単には崩れない強い組織につながります。

 

この4つのキャラクターの相乗効果で、組織の安定性、持続性がさらに高まっていくでしょう。

 

 

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筆者紹介

株式会社SUSUME 代表取締役

竹居淳一

「人と組織が強みと言える会社づくり」を支援しています。人事の領域は年々複雑化、高度化していますが、中小企業で実践可能な視点から人材育成や組織づくりのコツを発信しています。 採用、育成、定着化、評価、組織開発、労務などの一連の領域を分断することなく、全体最適の解決策と実行が強みです。

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