「 無駄な会議 」と言わせない!会議のテーマ×適正な参加人数を理解しよう

2020.12.24

その有効な会議ですか?それとも、 無駄な会議 ですか?

仕事の効率と会議の在り方はどこの会社でも議論に上がる大事なテーマです。

皆の英知を結集して良い議論ができれば「良い会議」になりますが、

「参加することに意義がある」ような会議は時間の浪費であるだけでなく、参加者全員のモチベーションを奪う劇薬となります。

 

今回のブログで、「あなたの会社の会議の人数と内容が適切に設計されているか」ということをぜひ確認していただきたいと思います。

 

会議のテーマと人数設定

 
会議は参加人数によって得意な内容が異なる

 
会議は参加人数によって、ふさわしい内容があります。

あなたの会社では単なる報告や情報共有だけのために15人で1時間の会議などをしていませんか?

ただの報告や情報共有であれば、あらかじめファイル等を共有しておき、会議の場では質問を受け付けるだけで済みます。

質問やり取りはメールやチャットベースでも十分いけます。

 

下表では、会議の人数規模に応じた得意・不得意なテーマをまとめてみました。

  • 大会議:参加者10人以上
  • 小~中会議:参加者5人前後
  • 1on1:2人の会議

 

 

単なる報告や情報共有は会議でなくても良い

 
単に報告を聞いたり情報共有するだけであれば、会議には向きません。

わざわざ集まってやるほどの価値が見出しづらく、メールや共有フォルダ等でそれぞれが確認できれば十分です。

それを見ようとしない人のために、わざわざ会議を開くのは本末転倒です。

 

会議で報告や情報共有を扱うならば、下記のような活用は意義があるでしょう。

  • 事前に共有した資料に関する質問を受けて皆の理解を深める
  • 報告に対して皆で意見交換したり、上司からのフィードバックをお互いが学ぶ場にする

 

ひとりひとりの課題にじっくり向き合う時は1on1

 
個人の業務状況をじっくりと確認し、改善を促したり課題解決するには1on1が向いています。

小~中会議程度で扱うのは許容範囲ですが、大会議の場で上司と部下ひとりひとりの詳細なやり取りを続けるのは時間がもったいないです。

他の参加者は自分の報告の時だけスイッチをオンにし、あとは内職するか上の空というのが関の山です。

集中力が続かなくなるので極力避けましょう。

 

小~中会議、大会議に向くテーマは?

 
人数が多い会議では下記のようなテーマが向いています。

 

議論→対策

 
参加者に共通する課題や部署の課題について皆で議論するのは有効です。

参加者が複数いることで多様な意見が出たり、気づかなかった問題をあぶり出せる効果があります。

 

アイディア出し

 
お客様へのキャンペーン企画や職場環境を改善するための工夫など、皆でアイディアを出し合うのは有効です。

1人で考えていても出てこない発想が湧き、議論が活性化すると仕事の意欲も向上します。

 

学び合い

 
あまり意識していないかもしれませんが、参加者が複数いる大きなメリットは、他者から学ぶ機会になることです。

成功事例、失敗事例の共有などを通じて、自分の業務だけにとどまらない経験の共有ができます。

学び合いを促進するためには、上司が報告を聞いて管理するための場と位置付けるのではなく、お互いの事例から学び合い、仕事の質を高めるための場に設計します。

 

なお、これら3つの項目に関しては大会議より小~中会議の方がより効果的です。

 

大会議の注意点

 
会議は10人を超えてくると下記のような懸念があります。

 

  • 1人1人の「当事者感」が下がる
  • 特定の人ばかりが議論に参加、それ以外の人が傍観者になりやすい
  • 職場の上下関係を反映した気を遣う議論になりがち
  • 議論のテーマがあちこち飛びやすく、ファシリテーションが難しい

 

大会議で実施する場合は、段取り、雰囲気づくり、座席の配置、ファシリテーション方法などの準備をしっかり行いましょう。

 

人数に関係なく重要なテーマ「方針のすり合わせ」

 
会議の場は、事実の報告や対策の議論だけでなく、方針の擦り合せにも活用されます。

会社の理念、ビジョンについて話をしたり、仕事の考え方にズレがないか確認するなど、お互いの向かっている方向性について適宜擦り合せを行います。

「お客様の価値」を標榜しているにもかかわらず、売上至上主義が蔓延してお客様が必要としないものまで売り込むなどの行動が出たら、正に理念や方針についてじっくり擦り合せを行わなければなりません。

 

方針の擦り合せは、大会議の場で責任者から語ることも、1on1でじっくり話し合うのも、同等に価値があります。

色々な場でしつこく繰り返されるべきテーマと言えます。

 

まとめ

 
以上、会議の参加人数に適した内容、運営等について述べてきました。

会議の時間が「間延びしたり集中力が維持できない水準」になっていないか?なども合わせて

それぞれの観点からぜひ点検をしてみてください。

  • そもそもその会議は必要か?
  • 今実施している会議の人数とテーマは適切か?
  • 大会議を行う際は準備がしっかりできているか?

 

「無駄な会議が多いなぁ・・・」と感じる社員を減らすためにも、育成につながるような効率的な会議を行っていきましょう。 

 

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筆者紹介

株式会社SUSUME 代表取締役

竹居淳一

「人と組織が強みと言える会社づくり」を支援しています。人事の領域は年々複雑化、高度化していますが、中小企業で実践可能な視点から人材育成や組織づくりのコツを発信しています。 採用、育成、定着化、評価、組織開発、労務などの一連の領域を分断することなく、全体最適の解決策と実行が強みです。

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