社内にロールモデルがいない!特に女性にとっては深刻な「ロールモデル不在問題」の解決法

2020.12.10
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社員数の少ない中小企業では、若手社員が「うちの社内にはロールモデルがいない」と愚痴をこぼす場合があります。

そんな時、会社としてどのように対応するのがよいでしょうか?

ちなみにロールモデルとは、「自分があの人のようになりたいと思う人物」「お手本になるような人物」を指します。

能力、行動、考え方、キャリアの歩み方などが模範の対象になります。

 

中小企業では社員数が少ない上、1人1人が独自のキャリアを歩んでいるので、ロールモデルを用意するのはなかなか難しいのが現状です。

今回はこういった「ロールモデル不在問題」に対して、若手社員をどのように導いていくのがよいか、その方法をお話しします。

 

ロールモデルの例

1. 社長

 
中小企業では、社長は常に社員から注目され意識される存在です。

その社長がロールモデルとして模範を示せば社員にとても良い影響が出ます。

どこの会社でも、社員に普段から口を酸っぱくして伝えていることがありますよね。

例えばこのようなことです。

  • お客様の立場で考えよう
  • 感謝の気持ちを言葉にして伝えよう
  • チームでは、自分と異なる考えを受け止め理解に努めよう

こうした内容を自ら襟を正し、見本として行動してみましょう。

社長自らが社員にとってのロールモデルになれます。

ただし、言っていることとやっていることが違っては憧れのロールモデルにはなりませんので、「社員の話を遮って自分ばかり喋る」などの行動をとらないよう、普段から意識する必要があります。

 

2. 皆のいいところの足し算

 
大企業であっても身近にロールモデルがいるとは限りません。

仕事面も人間性もどちらも尊敬されるような人物はそう多くはないからです。

よってあまりロールモデル探しに依存するのは健全ではなく、「自らがロールモデルになっていく」という気構えが、若い社員にも必要です。
 

そこで有効なのが、いいとこ取りです。

上司や先輩、同僚のいい所ばかりを真似るのです。

どんな人でも必ず長所をもっています。
 

  • 挨拶が気持ちいい
  • 職場を明るいムードに盛り立ててくれる
  • 思考が深く説明が論理的でわかりやすい
  • 恐れず行動する勇気がある

などなど。

 

周囲の人のいい所をしっかり見つけ、それを体得できるように努力する。

これを習慣にできれば、自らがロールモデルに近づいていきます。。

ちなみに身近に悪いお手本がいた場合、「決して真似しないロールモデル」として悪い習慣を受け継がないよう自分を戒めていきましょう。

 

3. 社内にこだわらない

 
仮に社内にロールモデルがいなくても、取引先やお客様など様々な社外の方々とのつながりから探すことができます。

学校の先輩とかでも構いません。

その中には、仕事ができる人、人格者、とにかく明るい人など、色々な魅力ある人がいるはずです。

そういう人たちから学ぶ大切さを若手社員に伝えていきましょう。

 

社内は人間関係を含めてどうしても難しい場合があるので、社外の方が率直に自分をさらけ出して付き合いができる場合もあります。

実は、多くのビジネスパーソンに自分が学んだ人を挙げてもらうと社外の人の名前を出す人が多くいます。

ぜひ「社外の人から学ぶ」姿勢を持ってもらいましょう。

 

4. 本やSNS、セミナーなどから学ぶ

 
直接接点がなくても模範になる人を探すことは可能です。

興味がある人の本を読んだり、SNS等の発信が勉強になる人をフォローしたり、セミナー等で話を聞くことも重要です。

その人の全体像を知ることはできないので、ずばりロールモデルとは言えませんが、目指す目標に近づくためには十分有効な手段です。

 

転職市場においての自分の価値を知ることも大切

 
これからの時代は「社内でしか通用しない人材」のニーズは減っていきます。

会社を超えて通用するスキルや人脈を備えた人が求められています。

そこで社員には、転職市場における自身の価値を知ってもらいましょう。
 

社員に外の世界を見せるのは怖いと思うかもしれません。

しかし、外を見ようとしない社員は長期的には市場の変化、事業内容の変化、技術の変化などにより社内においても必要とされなくなる可能性があるので、外を意識する視点は欠かせません。

例えば、転職仲介のコンサルタントに相談すれば、自分の経験やスキルの市場価値がつかめます。

社内では「俺はできる」と思っていた人も、実は井の中の蛙であったことを思い知らされ、もっと努力しなければというきっかけになったりします。

 

女性社員の場合には特にケアが必要

 
男性に比べて女性の方が「ロールモデル不在問題」が切実です。

多くの会社では今だに男性管理職が中心で女性管理職は不在もしくは少数派なので、女性にとっての参考事例は恐ろしく少ないと言えます。

以前Twitterでロールモデルの話を発信した時に何人かの女性が返信をくれたのでご紹介します。

 

Aさん:小さな組織を転々とした30代40代、人のいい所を真似るよう意識してきました。特に女性は本当にモデルがないので。今の自分があるのはそうした努力のおかげだったなと思います

Bさん:女性はロールモデルがいないので、自分がロールモデルになろうと必死にやってきました。

Cさん:社内に“女性管理職”モデルはいませんが“理想の管理職(男性)”はいますし、社外に憧れる女性管理職はいます

 

中小企業が生き残るためには、優秀な女性社員が会社の幹部に育つ道を作っていかなければなりません。

「ロールモデルがいない」状況に直面する女性社員に対しては、どのように自分のキャリアを積み上げていくのがよいか、男性社員以上にアドバイス・サポートが求められます。

 

ロールモデル探しもほどほどに

 
「社内ロールモデルがいない」と言う若手社員への対応について述べてきましたが、“ロールモデルに依存しない”視点も重要です。

ロールモデルはあくまで手段にすぎません。

なりたい自分に向かっていくための指標としてロールモデルを設定するのはいいことですが、その人に近づく事自体をゴールにしてはいけません。

ロールモデルをゴールとする限り、その人以上の存在にはなれないからです。

その人を目指しつつ、自分らしいスタイルを作っていくのが本来のキャリアデザインなので、ロールモデル探しに依存するのは健全な状態ではないということは伝えてあげるべきです。

 

今の時代は「市場環境」も「働く環境」も、「求められる知識や技術」も大きく変化していきます。

今現在のロールモデルが将来的にも生き残るという保証はないので、時代の変化に応じて柔軟に対応していく姿勢が欠かせません。

まずはその前提を理解した上で、ロールモデルについて考えてもらってみてはいかがでしょうか。

 

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筆者紹介

竹居淳一
株式会社SUSUME 代表取締役

竹居淳一

中小ベンチャー企業が「人と組織の力を最大化して持続的に発展」できるよう、人材育成・組織開発のコンサルティング、トレーニング、人材育成プログラムなどを提供しています。

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